地元目線と観光の視点を織り交ぜた、川越の魅力がぎゅっと詰まった30の名所を紹介します(順不同)。

時の鐘
川越のシンボルである「時の鐘」は、江戸時代初期に川越藩主・酒井忠勝によって建てられた鐘楼で、約400年の歴史を持ちます。現在の建物は明治26年の川越大火後に再建された4代目で、蔵造りの町並みに溶け込む姿が印象的です。高さは約16mで1日4回、(午前6時・正午・午後3時・午後6時)鐘の音が響き、町に穏やかな時の流れを告げています。その音色は環境省の「残したい日本の音風景100選」にも選ばれました。
蔵造りの街並み
川越の蔵造りの街並みは、江戸から明治にかけての商家建築が今も残る歴史的な景観で、「小江戸」と呼ばれる所以となっています。黒漆喰の重厚な壁と瓦屋根を持つ蔵造りの建物が並び、当時の防火構造を今に伝えています。老舗の和菓子店や雑貨店、カフェなどが蔵造りの建物に入っており、古き良き時代の雰囲気を感じながら買い物や散策が楽しめます。歴史と現代が調和したこの街並みは、訪れる人々に懐かしさと新鮮さを同時に届けてくれます。


菓子屋横丁
菓子屋横丁は、昭和レトロの香り漂う懐かしい雰囲気の中で、昔ながらの駄菓子や手作りのお菓子を楽しめる人気スポットです。細い路地に約20軒ほどの菓子店が軒を連ね、色とりどりの飴やせんべい、ふ菓子などが並ぶ様子は、まるでタイムスリップしたかのよう。子どもはもちろん、大人も童心に返って楽しめる場所として親しまれています。週末には観光客で賑わい、川越散策の途中に立ち寄るのにぴったりのエリアです。

川越氷川神社
川越氷川神社は、約1500年の歴史を持つ古社で、縁結びの神様として広く知られています。主祭神に素盞嗚尊(すさのおのみこと)と奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)をはじめ、夫婦神を祀っていることから、恋愛成就や夫婦円満を願う多くの参拝者が訪れます。境内には「縁結び風鈴」や「鯛みくじ」など、願いを込めたユニークな風習があり、特に夏の風鈴回廊は幻想的な光景で人気を集めています。川越の歴史とともに歩んできたこの神社は、静かな佇まいの中に人々の願いが息づく心温まる場所です。ちなみにGoogleマップのクチコミ数は12,000を超えていて川越で最大です。


喜多院
喜多院は、慈覚大師・円仁によって830年(天長7年)に創建された天台宗の古刹で、川越市内で最大規模を誇る寺院です。川越観光の象徴的な存在であり、「川越大師」の名でも親しまれています。
境内には、重要文化財に指定されている山門・鐘楼門・慈眼堂をはじめ、五百羅漢像や家光公誕生の間など見どころが点在し、歴史と信仰の深さを感じさせます。また、毎年1月3日に行われる「初大師だるま市」は非常に多くの参拝者で賑わい、地域の風物詩にもなっています。
川越を訪れるなら必ず立ち寄りたい、歴史・文化・信仰の全てが詰まった名刹です。

中院
しだれ桜が咲き誇る静けさに包まれた寺院で、秋には鮮やかな紅葉が境内を彩ります。春のアジサイやツツジ、秋のキンモクセイなど、四季折々の自然が訪れる人を楽しませてくれます。また、慈覚大師・円仁が京都から茶の実を持ち帰ったことにより、ここが川越茶・狭山茶の発祥地とされ、境内には「狭山茶発祥之地」の石碑が建てられています。

成田山川越別院
江戸時代末に創建された由緒ある真言宗の寺院で、眼病平癒や交通安全を願う多くの参拝者に親しまれています。毎月28日に開かれる蚤の市や、11月に行われる火渡り祭では、地域の文化や賑わいを体感できる場としても知られています。

本丸御殿(川越城跡)
現在残っている建物は、嘉永元年(1848年)に再建された際の一部で、玄関・大広間・家老詰所が現存しています。これらの建物から、かつて川越藩17万石の格式と威厳が感じられます。歴史の息吹を今に伝えるこの御殿は、川越の城下町文化を知る上で欠かすことのできない存在です。

富士見櫓跡
かつて川越城の本丸北側に建てられていた三層の櫓の跡地です。江戸時代には物見櫓として城下町や周囲の警備に使われ、晴天時には富士山が望めたことから「富士見櫓」と呼ばれるようになりました。現在で川越城の歴史を伝える史跡として残されています。

川越まつり会館
約370年の歴史を誇る「川越まつり」の魅力を、季節を問わず体感できる資料館です。国の重要無形民俗文化財に指定されたこの祭りの魅力を、本物の山車の展示、臨場感ある映像、そして迫力ある囃子の実演を通して、五感で楽しむことができます。

旧山崎家別邸
大正時代の和洋折衷の邸宅で、敷地内には、茶室を含む枯山水庭園が整備されており、造園文化の評価も高く、平成23年に国登録記念物(名勝地)に指定されました。さらに令和元年には、母屋が国の重要文化財に指定されています。

門前横丁
一番街から菓子屋横丁へ抜ける近道となる通りで、石畳が敷かれたお洒落な横丁です。時の鐘の少し北に位置します。

小江戸横丁
一番街の川越まつり会館の手前にあり、「横丁」と表記されていますが、実際は飲食街です。一番街のにぎわいから少し離れ、落ち着いて食事を楽しめる場所です。

大正浪漫夢通り
大正時代の情緒を感じさせる通りで、レトロな建物や店舗が軒を連ねています。かつては「銀座商店街」と呼ばれ、アーケードが名物でした。通りの突き当たりには川越商工会議所があり、1927年(昭和2年)に建てられた旧武州銀行川越支店がそのまま活用されています。この建物は、ギリシャ神殿に用いられるドリス式列柱が印象的な近代洋風建築で、国の登録有形文化財に指定されています。


クレアモール商店街
川越駅から続く長さが1.2kmある活気ある商店街で、丸広百貨店をはじめ、地元グルメの食べ歩きや個性豊かな店舗での買い物など、訪れる人々に多彩な楽しみを提供しています。石畳が敷かれた歩道や、景観に配慮して地下化された電線、整備された街路など、歩行者に優しい商店街です。

蓮馨寺
浄土宗の歴史ある寺院です。境内には団子屋があり、毎月8日の縁日には地域行事と文化が交流し、地元に親しまれるお寺です。子どもころには夏にお化け屋敷が開催されていたのが懐かしい。

ビッグ小江戸店
ビッグは川越市に本社を置く焼き鳥居酒屋チェーンで、小江戸川越エリアには3店舗を展開しています。ビッグ小江戸店は本川越駅西口ロータリーの目の前に位置し、観光の帰りに気軽に立ち寄って焼き鳥と一杯楽しむのにぴったりのお店です。

小江戸蔵里
旧酒蔵を改装して生まれた観光施設で、地域の特産品や工芸品を扱うショップ、食事処、展示スペースなどが揃っています。歴史的な趣を残しつつ、現代の感性で川越の魅力を発信する、まち歩きの立ち寄りスポットとして人気です。

りそな コエドテラス
重厚な近代建築が印象的な、登録有形文化財に指定された歴史ある銀行建築です。大正時代の洋風建築を今に伝える外観は、川越の街並みに趣を添え、観光客にも人気のフォトスポットです。

丸広百貨店川越店
川越市民なら誰もが知っている地域のシンボル的存在です。買い物はもちろん、待ち合わせの定番スポットです。かつては夏のビアガーデンや屋上遊園地などもあり、自分は無論多くの人に親しまれてきました。

頑者 本店
川越ラーメンの老舗。ラーメン、つけ麺と共に美味しい。本川越駅前。日曜日休みなので注意が必要。

川越市立博物館
川越の歴史や文化を詳しく学べる、市民の学びの拠点です。市立美術館の隣です。共通券は300円とお得です。

川越市立美術館
地元ゆかりの芸術家の作品を展示する、落ち着いた雰囲気の美術館です。市立博物館の隣です。共通券は300円とお得です。

川越熊野神社
1590年(天正18年)に蓮馨寺の僧・然誉文応により、紀州熊野本宮大社から分祀され創建された歴史ある神社で、境内には、開運を招くとされる足踏み健康ロードや、八咫烏を象った「むすびの庭」「ジャンボ八咫烏像」、さらにお金を清めて福を呼ぶ銭洗弁財天、願いごとを運だめしできる輪投げなど、ユニークな体験スポットが充実しています。

仙波東照宮
徳川家康を祀る歴史ある神社で、静かな境内に格式を感じます。喜多院の境内にあり、重要文化財に指定されています。

川越八幡宮
長元3年(1030年)、源頼信が宇佐八幡宮を勧請して創建された由緒ある神社です。「勝負の神様」として合格祈願やスポーツの必勝を願う多くの参拝者に信仰されてきました。夫婦イチョウは有名で、「目の神様」「ぐち聞きさま」など、ユニークな祈願スポットも点在します。

三芳野神社
参道は童謡「とおりゃんせ」の発祥地ともされ、数々の伝承と文化財に彩られている神社です。学業成就、合格祈願、勝運・必勝祈願などの信仰が特に強く「天神さま」として親しまれています。

ヤオコー川越美術館
川越市に本社を置く上場企業ヤオコーが創業20周年記念事業として2012年に開館した美術館で、洋画家三栖右嗣の作品を収蔵展示していて、三栖右嗣記念館とも呼ばれます。

大沢家住宅
寛政4年(1792)に建設され、明治26年(1893)の川越大火の際に焼け残った住宅でた国指定重要文化財に指定されています。現在は民芸品店の小松屋として使われています。

出世稲荷神社
住宅街に囲まれた場所に位置する、出世の御利益があるとされる神社です。樹齢650年以上と推定され「出世稲荷の大銀杏」と呼ばれるイチョウの巨木がシンボルになっています。

